★なまはげの独り言

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zoom RSS 命と向かい合って

<<   作成日時 : 2007/11/13 16:55   >>

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秋田市の大森山動物園・ミルヴェ

旭川市の旭山動物園程ではないにしろ、
ここ数年で大きく様変わりしてきています。

昔はただ順番に動物達が檻に入っているのを
眺めて廻るだけの施設でした。

画像

今は、動物達に本来の生態に近い環境を提供し、
そこで繰り広げられる生活をお客さんに見せる工夫がされてきています。

実際にライオンが肉にかぶりつくシーンを、
ガラス越しに目の前で見れたり出来ます。

プレーリードックに、子供の手から餌をあげたりすることも出来るようになりました。

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このような改革をしてきた園長の小松さんは、
獣医師として動物園に入られて30年になるそうです。


今日はその小松さんの日記の中から、
命について語られている部分をご紹介したいと思います。


動物園で死が伝えられるか

獣医師として30年あまり動物園で生活することができ、
普通の人と比べると随分と動物との距離が近く、
多くの感動を味わうことができた。
しかし、その分、多くの死にも直面し、
悲しい思いと同時に死の怖さも感じた。
最近、この掌で二つ死を体験した。
(正確には一つは死の淵から奇跡的な生還を遂げたのだが・・・)
画像
一つ目の死は、
初めての子育てにけんめいに立ち向かった母ライオン「ララ」の死である。
微笑ましい母子の姿を見ていただこうと何度かの展示訓練の後、
展示場に出たララは遊び回ろうとする我が子を守りたい一心からか、
お客様が見ている展示場の中でショックを起こし倒れた。
獣医陣4名が懸命の処置を施したにもかかわらず帰らぬ命となった。 

命の炎が消えそうなララに触れながら、
功を奏しない治療に焦りと無力感を感じると同時に、
ある種の無念さと悲しさも感じ、
ララが死の領域に引きずり込まれるにつれ、
収斂していく感情は死に対する恐怖であった。
瞳孔が開き、主を失った目は光を失い焦点を結ぶことがなくなった。
血の通った口の色は青白く変色、
四肢は脱力するも筋は不気味にピクピクと意識のない痙攣だけがのこり、
そしてついにララのからだはただの肉のかたまりと化していった。
多くの死を見てきたが、
この一連の変化になぜかいつも恐怖感を覚える。

 
もう一つは、幸いにも死の淵から生還できた我が家の老ネコでの体験。
ネコの名は「カゲ」。
ある日の深夜、
私がパソコンを打つ傍らで何の前触れもなく
突如としてからだ全体を反り返らせるほどの痙攣を起こしたのだ。
呼吸ができなくなり、手には心拍動さえ感じられず、
瞬く間に目が濁り瞳孔が開き、口の中は紫色へと変化。
何が起きたのか分からないまま、
舌を引き出し、心臓マッサージと人工呼吸を続けること数分、
幸いにも息を吹き返した。
肩の力が抜け落ちた。
深夜であったこともあり、
16年間いっしょに暮らしていた老ネコ「カゲ」を
一人で看取るのかと思うと心許なかったし、怖かった。
ついさっきまでニャアニャアと自分に甘えからだをこすり付けてきたカゲが、
なぜ今、自分の掌の中で死を向かえなければならないのか、
やはり恐怖であった。
「カゲ」という私と関わりをもった存在がなくなることへの恐怖でもあった。
 

動物園は、動物の生きる姿を見て命を感じることのできる貴重な場であり、
そのことを最大限、特徴づけていかねばならない。
動物は生きているから、そこには必ず死が伴う。
生の始まりが誕生であるならば、
生の終焉は死である。
死はその瞬間を切り取ると生の一部とも言える。
理屈はともかく、
動物園では誕生にまつわる話題にスポットライトを当てることが多く、
死の話題はどちらかというと静かにやり過ごす傾向にある。
悲しい暗い話題を敢えて出さなくてもという周囲の声もあるし、
動物園と飼育者の忸怩たる複雑な思いも重なりそうしてきたのか。
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4年前、
大森山動物園で実際にあった義足のキリン「たいよう」が息を引き取った。
そのとき敢えて「死」を伝えたら、
そこに大きな反響が沸き起こった。
以来、動物の死についてもその伝え方含めて考え続けてきた。
なぜ動物園で敢えて死を伝えなければならないのか
違和感を覚える人もいるかもしれない。

しかし、悲惨でやりきれない殺人事件が頻繁に起き、
子どもは命のリセットが可能であると錯覚さえしてしまうような今の時代、
子どもたちにはララのような肉体の死、
そしてカゲのように身近にいて深い関係にあった生き物の死の意味を是非、
体で感じて欲しいものである。
生命を理屈で教えようとしても難しい。
生きることの喜び、そして死にいくことの悲しさ、
そして恐怖をからだで感じることも必要ではないだろうか。
動物園で死をどう伝えることできるのか、
簡単なことではないが、真剣に考えてみたい。





仕事の関係で、数年前まで何度も動物園に通ったことがあります。

毎朝、決まって気軽にお声をかけてくださり、
とても気さくな園長さんという印象をもっています。
人間に優しい方は、動物に対してもとても優しい方なんですね。



昨年県内で起きた事件や、国内で頻繁に起こる殺人事件を念頭に入れた
彼なりの優しさが滲み出る日記ではないでしょうか。






んだば




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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
死を身近に感じる生活をしなくなり 病院で亡くなる人が増えました。
ゲームと現実を混同しているという信じられないような子供がいるのを耳して それこそ信じられません。

獣医師さんの目線 人間として死に対する恐怖 色々中味の濃い日記ですね。

動物園では 生き生きとして 可愛い動物ばかりを見るようになっていますが 決してそればかりじゃないという事を教えてくれているような気がします。
+あい
URL
2007/11/13 19:06
 こんばんは☆こねこです♪

 老ネコのところで涙がどっと溢れて止まらなくなりました。まるで昨年の12月に亡くなったマルコのときと同じような描写だったからです・・・。

 今は命の重さを、それこそ命をかけて教えることが少なくなってるので、こういうことを知ってもらうだけでも何か私より若い人たちへのメッセージになりそうですね(涙微笑)。

 ねこでした。ニャン☆
こねこ
URL
2007/11/13 19:13
こんばんは(⌒‐⌒)読んでいて涙が流れていました。動物園は年に何度か訪れていますが、たくさんの動物たちの死もそこには同居しているんですね(T-T) 核家族化で若い世代の人間だけの家庭では人間の死は中々現実の実感として伝わって来なくなっています。子供立ちには命の大切さを理屈でなく感じてもらいたいものですね。良いお話ありがとうございました。
微笑み
2007/11/13 19:33
小松さん、有名ですよね。
命と向かい合える場所、たくさあるようで、
日々が忙しい子供たち(大人たちも)には、意外に触れる機会がないということなんでしょうね。
むうさん
URL
2007/11/13 21:30
人の臨終には一度も立ち会った事がありません。しかし、飼い犬が死んだ時の状況が、園長さんの日記とそっくりでした。子供でしたが、衝撃を受けまいと、自然に自己防衛していたような気がします。
人は死に立ち会うと、いろんなことを考えますね。
命はとても儚くて、あっけないものだとその時知ったような気がします。
ぷん
URL
2007/11/14 06:56
☆+あいさんへ
 獣医さんという立場、動物園という環境にいるからこそ言えるお話なんでしょうね。死というものを頭では分かっていながら現実にはちゃんと理解できていない子供達が多く存在していることが信じられません。命が軽く見られてしまっている現在、死に対してちゃんと教えていかねばならないのでしょうね。
★なまはげ
2007/11/14 17:11
☆こねこちゃんへ
 マルコが亡くなってもう一年近くなるんですね。同じような状態だったのですね。思い出させてしまったようで申し訳ありません。
 核家族化が進み、若い夫婦と小さな子供達だけの生活が当たり前のようになってきました。田舎のおじいちゃんおばあちゃんが亡くなったとしても、生活そのものに大きな影響はありませんから、子供達は死を実感できないんですね。ねこちゃんのようにペットを亡くしてしまうと幾分実感も出来るかもしれませんが、ペット禁止じゃそうもいかないし・・・・。。
★なまはげ
2007/11/14 17:18
☆微笑みさんへ
 全くその通りじゃないでしょうか。いかに子供達に対して生と死を教えていけるかはとても難しいテーマですが・・。
★なまはげ
2007/11/14 17:22
☆むうさんへ
 今子供達が死を感じれるのは、ゲームの中なのかもしれませんね。しかしこれはリセットが効くので混同してしまいがちになっちゃうのでしょう。
★なまはげ
2007/11/14 17:24
☆ぶんさんへ
 数年前に父親の臨終に立ち会いました。その前にはペットも亡くしています。実際に愛してきたものを目の前で失ってしまう悲しさは、言葉だけでは伝えきれません。いかに死を考えさせるのか・・・・このような動物達の死を見聞きさせることも大切になってくることじゃないでしょうか。
★なまはげ
2007/11/14 17:29

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