★なまはげの独り言

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zoom RSS オナメ・モトメ

<<   作成日時 : 2007/01/13 15:23   >>

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昨年の9月に後生掛(ごしょがけ)温泉をご紹介しました。
まだ覚えていらっしゃる方も多いと思います。

     参考記事 後生掛温泉 9月4日記事 ←クリック

鹿角市八幡平にあるこの温泉は、
ここまでは冬場でも訪れることが出来ます。


この温泉には「オナメ・モトメ」と呼ばれている
二つの源泉があります。
湯量も豊富で、傷や婦人病などの他にも
万病に効くと言われ、
「馬で来て、足駄で帰る後生掛」とも言われるほど
効果があり、たくさんの湯治客で年中賑わっています。

今日は、後生掛の名前の由来、
「オナメ・モトメ」の名前の由来のお話をします。

画像


江戸時代の中頃、
今の岩手県雫石の近くから、
仙岩峠を越えて田沢湖の生保内(おぼない)まで
牛で荷を運ぶ仕事をしていた喜平という若者がいました。

喜平には妻子がいて幸せに暮らしていました。


あるとき、喜平はいつものように
牛5頭の背に荷物を乗せ運んでいました。
あともう少しで生保内に着くというところで
山賊に襲われてしまったのです。


喜平が息を吹き返すと、
そこは全く知らない山の中でした。
全身傷だらけで、動くのもままなりません。

何とか這いずり回っているうちに、
近くに温泉が湧き出しているのに気付きました。
恐る恐る湯に浸かると、
全身の傷が癒されていくような感じになりました。

湯から上がってそこに横たわっていると、
一人の巡礼の娘が通りかかり、
喜平のために小屋を作り
傷の手当や身の回りの世話などをしてくれました。



やがて、3年の月日が流れ、
喜平とこの巡礼の娘はこの温泉に暮らしていました。


ある日、喜平の元に一人の女性が訪ねてきました。
故郷に置いて来た女房です。
女房は喜平が山賊に襲われたことを知り、
あちらこちらを訪ねまわっていたのでした。


その晩、3人で小屋の中にいてこれまでの話などしましたが、
明け方、女房は
「喜平はこの女性と一緒の方が幸せだろう」
と思い、寝床を抜け出し、
源泉が噴出す地獄谷に身を投げてしまいました。


寝床に女房がいないことに気付いた二人は
手分けして女房を探し回りました。

地獄谷で女房が身を投げているのを見つけたのは
巡礼の娘の方でした。

女房に対して申し訳なさと
罪の深さに耐え切れなくなり、
この娘も地獄谷に身を投げてしまいました。


その瞬間、ドーンと大きな音を立て、
2本の大きな噴泉が沸き上がりました。
二つの噴泉は互いに競り合うように熱湯と蒸気を吹き上げました。

地獄谷の異常に気付いた喜平は、
そこで二人の亡骸を見つけました。
自分の罪の深さと哀しい運命を嘆き、
大きな岩に二人の戒名を刻み、
この二人の女たちのために毎日拝み続けました。


この二つの大噴泉を「オナメ(妾)・モトメ(本妻)」と呼ぶようになりました。

女たちの後生(死後世界)のために、
その後の一生を掛けて拝み続けた喜平の姿を見て、
この場所を「後生掛」と呼ぶようにもなったそうです。






この冬、鹿角地域では秋田国体冬季大会が行われます。
全国からもたくさんの方がこの近くにいらっしゃることと思いますが、
「後生掛温泉」の文字を見かけられたら、
このお話を思い出していただければ幸いです。





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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
哀しいお話ですね。
喜平さん、もてもてだったのですね。
後生をかけたのは罪深さを感じたからなのかしら。
後生掛、春先のまだ雪深いときに行ったことがありますが、地名の由来は初めて知りましたよ。

むうさん
URL
2007/01/13 16:35
またまた 秋田の哀しいお話を聞かせていただきました。

喜平さんには 悪気は無かったのだと思いますが 結果的には 二人の女性を不幸にしてしまったのですね。

何気なく耳にしていた 温泉の名前も 心にとどめておくことで 次に聞いたときには 

きっと このお話を思い出すでしょう。
+あい
2007/01/13 17:44
これも好い話ですね。後生を掛けた祈り。オナメ・モトメも,きっと成仏したことでしょう。
秋田には心やさしい人が多いのですね。
閑 客
2007/01/13 20:59
 こんばんは☆こねこです♪

 この話を読んでいて、ある実話を思い出しました。
 以前に「遥かなる約束」(題名合ってるかな・・・?)という、阿部寛さんと黒木瞳さんが主人公の実話をもとにしたドラマのことです。

 まだ戦争中にさまざまな時代の流れで引き裂かれた夫婦。
 夫はスパイ(無実です)罪でロシアに強制連行。妻は別れる直前に生まれた娘を連れて日本へ帰国。

 その後、夫はロシアから出られず現地で知り合った女性と暮らします。日本へも自分のことは忘れるようにと手紙を送って・・・。

 しかし妻は再婚話も全て断り夫を待ち続けました。50年もの月日を!

 この後生掛は悲劇で終わってしまいますが、なぜか心に刻み込まれるお話です・・・。

 ねこでした。ニャン☆
こねこ
URL
2007/01/13 21:15
☆むうさんへ
 喜平さんがモテモテだったかどうかはわかりませんが、死ぬところを助けてもらってしまったらそうなってしまうのかもしれませんね。「後生掛」とはなかなか無い名前だったので昔から気になっていました。今回調べているうちにこのお話にたどり着いたのでご紹介しました。
★なまはげ
2007/01/13 23:06
☆+あいさんへ
 結果的には二人の女性を不幸にしたのかもしれませんね。ある意味では幸せを与えていたのかもしれませんが・・・・・。。
★なまはげ
2007/01/13 23:08
☆閑客さんへ
 お湯が出た話はどうだか分かりませんが、喜平さんと二人の存在はあったようです。哀しいお話でしたが、「後生掛温泉」の名前をこれで覚えてもらえましたね。
★なまはげ
2007/01/13 23:11
☆こねこちゃんへ
 ねこちゃんもいろんなお話をよくご存知ですね。戦争中の話は涙無くして語れませんね。良いお話を聞かせてもらいました。
★なまはげ
2007/01/13 23:14
面白いお話。
しかしこういう言い伝えが、多く残っているんですねぇ。
でも、競い合うというのがちょっと、、、
違うような気がします。
猫姫少佐現品限り
URL
2007/01/14 02:58
☆猫姫さんへ
 秋田は民話とか伝説が豊富にあります。私も調べていてその数の多さにビックリしています。
 ご指摘の箇所の表現ですが、私のボキャブラリーが不足で適切な言葉が見つかりませんでした。大いに悩みながら文章にした箇所でもあります。
適切な言葉が見つかった時には直しておきますね。ご指摘ありがとう!!
★なまはげ
2007/01/14 10:33

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