★なまはげの独り言

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zoom RSS 赤神様と黒神様と白の女神

<<   作成日時 : 2006/12/16 15:47   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 13

今日は、昨日お約束をしたお話を紹介します。
なまはげ行事とは直接関係しませんが、
なまはげ由来に関する重要なヒントが隠されているような気がします。

それでは、お楽しみください。




むかしむかし、
出羽の男鹿には赤神という神様がいました。
津軽の竜飛というところには黒神という神様がいました。
南部の十和田湖には一人の美しい女神がいました。

十和田湖の女神は、それはそれは美しい姿をしていました。
女神の着物の裾の色は、百里四方が美しく輝いたほどでした。


竜飛の黒神はそんな十和田の女神に恋い慕い、
何度も何度も言い寄っていました。
画像
そうとは知らぬ男鹿の赤神も、
十和田湖の女神の美しさに心を奪われ、
何度も何度も思いを告げに通っていました。

十和田湖の女神は、
赤神の情け深く優しい気持ちに惹かれたけれど、
黒神の元気に溢れ、いさましい姿にも心を動かしていました。

昨日は竜に乗った黒神が現れ、切ない胸の内を切々と訴え、
今日は、赤神の使いの白い鹿が身に滲みるような愛の言葉を伝えてきました。
女神の心はそのたびに、湖面に浮かぶ木の葉のように揺れ動きました。


暫く経って、黒神と赤神は互いの存在に気付きました。
いつとはなしに、二人の間に大きな争いになってしまいました。

争いはやがて大きな戦になって、
何度も何度も攻め合いました。
しかし決着はなかなかつきそうもありません。

八百万の神々も、津軽の岩木山に集まって
二人の激しい争いを見守っていました。
最後には黒神が勝つという方が大勢を占め、
赤神が勝つと信じた神様は少数でした。


赤神の家来に立派な若武者がいたのですが、
ある日、太陽が空から海に落ちる夢を見て
その日のうちに亡くなってしまいました。

それからというものは、
赤神の勢いがドンドン落ちて
男鹿の根城に追いやられてしまいました。

黒神に攻め込まれた赤神は、
「空寂(こうじゃく)」という穴に隠れ、
もう二度と外には出ないと誓いを立てさせられました。

「空寂」(こうじゃく)とは、
『全ての実態がない』と言う意味で、仏教の「色即是空」にあたります。



黒神はこのめでたい知らせを女神に告げようと、
刀の血糊もぬぐわずに、十和田湖まで駆けつけました。
しかし、そこにはすでに女神の姿はありませんでした。

女神は戦いに赤神が敗れたのを聞いて、
優しい赤神の心に動かされて、
「空寂の穴」に身を移してしまったのでした。

黒神は天を仰いで、
百千年のため息を吐き出しました。
そのとき吐き出した息で、
津軽から大地が切り裂かれ、
今の北海道が出来上がりました。



津軽の竜飛は、岩は黒く打ち寄せる波も荒いところです。
一方、男鹿は、赤い岩で覆われ
多くの鬼が住み続けていると言われる窟が多くあります。




「空寂の窟」はいつしか「孔雀の窟」(こうじゃくのいわや)と言う呼び名になりました。
洞窟の一番奥には、大きな岩戸があって、
100年に一度その扉は開かれるそうです。
そこには雪のように白く輝く女神が立っていて、
いまでも赤神と仲良く暮らしているとのことです。

この戦いで亡くなっていった赤神の家来たちは、
今も北浦の山に咲く真っ赤なマンジュシャゲになったとも言われています。

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コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
黒神、がんばったのにかわいそうでしたね。
争い好きな人間社会に対する戒めなんでしょうね。
「竜飛の黒神」はいまは「ねぶた」の題材になっていると聞いたことがあります。
それにしても北海道が黒神のため息だったとは。
むうさん
URL
2006/12/16 16:52
黒神様のため息って すごいのですね♪
昔の人の 想像力の大きさは 素晴らしいです。
物語にも 大きさを感じます。

今の人達って 小さい考え方しか出来なくなっていませんか?

+あい
2006/12/16 17:19
追伸!

なまはげ様 ヒント?でしたね!

この 黒神様 赤神様 が由来かと???
+あい
2006/12/16 17:26
期待にたがわぬ面白さでした。神代の一大スペクタルですね。恋あり,戦あり,夢を見て亡くなった若武者あり…。黒神の嘆きにはちょっと同情してしまいます。
「空寂」。好い文字使いですね。しかも後世「孔雀」を当てた心配りにも感心しました。
閑 客
2006/12/16 21:56
こんばんは♪
すごいスケールの大きな恋物語ですね。ため息で北海道ですか! 白い女神様が赤神様を選ぶ気持ち 解ります。神様の世界も強いだけじゃダメなんですね。女神様は やはり 秋田美人なのでしょうね。 雪のように白く輝くお姿を一度拝見したいです♪
moon
2006/12/16 22:13
☆むうさんへ
 竜飛の黒神様はそちらに存在していたのでしょうね。各地の伝説が符合してくるとなにか実在した話のように思われてきます。
★なまはげ
2006/12/16 22:19
☆+あいさんへ
 実に壮大なスケールのお話でしたね。作り話だからと馬鹿にできるようなお話ではないように感じています。赤神様は漢から渡ってきて家来の鬼(なまはげ)を使って不老不死の薬草を探し回り、結果的に不老不死を身につけているのです。
★なまはげ
2006/12/16 22:25
☆閑客さんへ
 そこなんですよ!漢字の使い方が憎いほどピッタリと来る話になっています。力強かった黒神様にもちょっと同情してしまいますね。
★なまはげ
2006/12/16 22:28
☆moonさんへ
 百千年のため息とは凄い勢いだったんでしょうね。黒神様の嘆きぶりが良く伝わってくる表現ですね。
 moonさんも白い女神様のような心をお持ちと言うことでしょう。実際に会ってみたいものです。
★なまはげ
2006/12/16 22:33
で、実際に、岩戸があるの?ですか??
猫姫少佐現品限り
URL
2006/12/16 23:03
☆猫姫さんへ
 一番奥まで入った人がいます。その方の話では「もしかしたらこの岩?」と思われる岩が存在しているそうです。その日が残念ながら100年目の日ではなかったようです。
★なまはげ
2006/12/16 23:08
ロマンチックですねえ。
でも、湖ってどうしていつも女神なんでしょう?
コマチ
2006/12/18 09:24
☆コマチさんへ
 壮大なスケールの中にもロマン溢れるお話だったでしょう。湖にはむさい男よりもきれいな女性の方が絵になるからでしょうね。
★なまはげ
2006/12/18 19:11

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